インプラントとは、生まれ持った歯とほぼ同じ機能・見た目を持つ義歯治療です。
治療方法は、外科手術で歯を失った場所に人工歯根(インプラント体)・人工土台(アバットメント)を埋め込み、
その上に歯の治療で使用するセラミックなどの素材で作られた人工歯を取り付けます。
ブリッジのように周りの歯を削ったり、入れ歯のように動いて噛みづらいこともありません。
ご自身の歯と同じような噛み心地を再現したいという方には、インプラント治療がおすすめです。
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|
審美面 | 部分入れ歯の場合、金具が目立ちやすいのが難点です。自由診療であれば、目立たない入れ歯を作ることも可能です。 | 保険診療では金属素材を使うため、目立ちやすくなります。自由診療で自然な見た目に仕上げることも可能です。 | すべて自由診療になりますが、生まれ持った歯になじむ自然な見た目です。また、歯を失うと顎の骨がやせて老け顔になりがちですが、インプラントは顎の骨に刺激を与えるため、顎の骨の減少を防ぐことができます。 |
機能面 | 部分入れ歯の噛む力は、生まれ持った歯の半分以下といわれています。総入れ歯の場合は、さらに弱くなります。ズレや違和感があったり、食べ物の温度が伝わりにくいため味が落ちることもあります。 | 噛む力は生まれ持った歯の約60%といわれています。ただし、ブリッジを支える隣の歯が傷んでくることで、噛む力もさらに弱くなってしまいます。 | 生まれ持ったとほぼ同じ力でしっかりと噛むことができます。ただし、歯根と骨の間でクッションの役割を果たす歯根膜がないため力がかかりやすく、噛み合わせなどの定期的なメンテナンスが必要です。 |
他歯への負担 | 部分入れ歯は隣の歯に金具をかけて支えるため、噛むたびに負荷がかかり、周囲の歯の寿命が短くなることがあります。 | ブリッジは隣の歯を削り土台を作ります。そのため、削られることと負荷がかかることによって、隣の歯が大きなダメージを受けてしまい歯の寿命も短くなってしまいます。 | 顎の骨に埋め込まれた人工歯根によって自立しているため、周りの歯を傷めることがありません。 |
当院では精密な診断・治療を行うため先進の歯科用CTを活用しています。
歯科用CTによるデジタル3D画像でインプラント体を埋め込む顎の骨の状態や、埋入位置を的確に把握することが可能です。歯や顎などの周囲の骨の厚みだけでなく、今までは詳細に確認できなかった血管や神経の位置まで確認できるため、より安全性の高い治療を行う事ができます。
インプラント体を埋め込む顎の骨の厚みが薄い場合、治療を行っても土台がしっかりしていないため、後に再治療や最悪の場合失敗というリスクがあります。
当院では精密な検査により骨の厚みが足りない場合、骨造成を行い土台形成から始めることで、再治療や失敗のリスクを限りなく低減させるよう治療を行います。
まずはカウンセリングを行い、患者様の義歯についてのご希望や不安などをお伺いします。インプラント治療は麻酔を使う外科手術のため、全身の健康状態なども丁寧にお聞かせいただきます。
カウンセリングの後、歯科用CT撮影やお口の中の状態を診査し、カウンセリングの内容も考慮した今後の治療計画を立案いたします。
治療計画は、撮影したCT画像などをモニターで一緒に確認しながら、分かりやすく説明させていただきます。
インプラント手術の安全性や成功率をより高めるため、口腔内環境を清潔に整える必要があります。むし歯や歯周病などの歯科疾患がある場合、それらの治療を先に行い、お口が健康な状態になったら手術を行います。
事前シミュレーションを行った顎の骨にインプラント体(人口歯根)を埋め込みます。
麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはありません。手術は日帰りで受けていただけます。術後は顎が腫れますが、2~4日程で少しずつ引いてきます。
この際、インプラント体を埋め込む顎の骨が薄い場合は土台形成から始めます。
インプラント体を埋め込んでから数ヵ月すると、顎の骨と結合します。
結合を確認したら人工歯の土台となるアバットメントを装着します。
アバットメントに装着する人工歯を制作するため、お口の中の型取りを行います。
まずは仮歯を製作し、かみ合わせを慎重に調整したのち人工歯を製作し装着します。
かみ合わせなど特に問題がなければ、インプラント治療は完了です。
インプラントを永続的に維持するためには、丁寧なブラッシングと定期検診が欠かせません。
せっかく時間をかけた手術が水の泡にならないよう、しっかりとメンテナンスを行いインプラントで快適に噛める喜びを感じましょう。